双子アイドルは俺様暴走族!
今すぐにでも相手を殴りに行きそうな勢いの晴を、あたしは押しとどめる。
ここで晴が動いたりすれば、あたしと晴の関係が明白になってしまう。

あたしのイヤガラセが増えるのはまぁいいとして、【ツインズ】の株が落ちるのは避けたい。
ここまで輝ける人間なんで、ごく限られているのだから。

あたしのせいでその火を消すことになるなんて、絶対にダメだ。
「あたしなら大丈夫だから、ね?」

そう言うと、晴はしぶしぶといった感じで口を閉じた。
あたしはパンに被りつきながら、後方で美女軍団が教室へ戻って来た音を聞いていた。
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