双子アイドルは俺様暴走族!
☆☆☆

泥まみれのまま校内を歩いていると、さすがに目立つ。
パンツをさらけて歩いていた時以上の視線を感じて、あたしは速足で体育館と隣接した場所に建てられているシャワー室へと向かった。

今はまだ昼休憩時間なので、外にもポロポロと生徒の姿がある。
極力ひと目につかないように身を縮こめて待っていると、晴がカギを持ってやって来た。
「ありがとう」
晴がすぐにカギを開けてくれる。

中に入るとすぐ脱衣所があるため、あたしは靴を外で脱いだ。
そうしているとなぜだか晴も靴を脱いで入ってきて、あたしは脱ごうとしていた手を止めた。
「あれ、晴もシャワーするの?」

キョトンとして尋ねる。
シャワー室は全部で3つあり、それぞれにカーテンで区切りがされている。
でも、だからといって異性と一緒に入るような場所ではない。

「ついでにな」
晴はそう言い、なんの迷いもなく服を脱いでいく。

目の前で突然あらわになるイケメンの肌に、あたしは思わず鼻を強くつまんだ。
やばい。
この状況は極めてやばい。
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