双子アイドルは俺様暴走族!
「圭と……何を賭けていたの?」
「カヤ……お前それ誰から聞いた?」
晴の声が低くなる。

聞いちゃいけない事だったかな?
そう思ったけれど、もう言ってしまった。
ごまかせないし、時間も戻せない。
「リーサから……」
そう言うと、晴は軽くため息をはきだし、あたしの頭をクシュクシュと撫でた。
「あいつらなんて?」

「球技大会で晴が負けたから、仕方なくあたしと付き合っているって」
あたしがそういい終わるか否か。
晴があたしの背中に腕を回し、きつく抱きしめてきた。

「それは違う」
「……本当に?」
「本当に」

「でも賭けはしてた?」
あたしの問いかけに、晴が無言になった。
やっぱり、なにか賭けごとはしていたみたいだ。
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