双子アイドルは俺様暴走族!
濡れた目で晴を見上げると、晴は満足そうな笑顔を浮かべあたしの唇へキスをした。
そのキスは次第に激しさをまし、あたしの唇を強引に湧けて舌が入り込んできた。
唾液同士が絡まり合うなんて汚い。

そんなこと考える暇もなく、晴の舌があたしの口内を乱雑に駆け巡る。
あたしはどうしていいかわからず、ただ晴の舌を口内で感じていることしかできなかった。
それでも晴は満足してくれたようで、あたしはようやく解放された。

「カヤ……可愛い」
晴があたしの首筋に顔をうずめ、くぐもった声で言う。
「か、可愛いワケないじゃん!!」
あたしは晴の体をどかせようと、両手で晴の体を押す。

しかし、体はびくとも動かない。
「カヤのために頑張って黒猫を取り返した俺に、ご褒美はないわけ?」
「へ……?」

見ると、また意地悪そうな表情を浮かべている晴。
まさか……ここで?
「む、むりむりむり!!」
ブンブンと強く首をふるあたし。
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