双子アイドルは俺様暴走族!
どうやら笑い上戸みたいだ。
「確かにカヤちゃんの言う通り俺たちは初対面だね」
「ですよね? なにがそんなに可笑しいんです?」

そう言いながら、あたしは晴と圭を交互に見る。
「まぁ、お前はここに座れ」
晴がそう言い、あたしをソファへと座らせた。

うわぁ! フカフカだ!
家にもソファはあるけれど、ここまで身が沈むようなソファじゃない。
お母さんがセール品で見つけて買ってきたヤツだしね。

なんて、感心している場合ではない。
見知らぬ男2人と知らない部屋にいるというこの状況は、とてつもなく危ないハズだ。

「あの、この部屋ってなんなんですか?」
「この部屋は俺たちが休むための部屋だ」
「はぁ……」
って、そんな説明じゃ全然わかんないし!!

「晴、ちゃんと説明してあげなきゃカヤちゃん理解してないよ?」
圭がそう言い、あたしは何度もうんうんと頷いた。
「俺たちはこのショッピングモールに寄付をしている。だから、俺たち専用の部屋がある。わかるか?」
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