双子アイドルは俺様暴走族!
☆☆☆

それから数分後、カヤが「うーん」と、唸り声をあげて目を開けた。
「やっと目が覚めたか」
俺がそう言うと、目をパチクリさせて周囲を見回す。

「ここは……?」
すぐに体を起こそうとしてメマイを起こしたのか、再びソファへ寝てしまった。
「無理するな、あれだけ鼻血が出たら貧血にもなるだろ」
俺がそう言うと、カヤはすべてを思い出したようにパッと自分の鼻を両手で覆った。
「鼻血……止まってる?」

「あぁ、寝ている間にティッシュを詰めておいた」
「あ、ありがとう……」
「ところで、カヤ」
俺と圭はカヤの視界に入る場所へ移動して、にこっと笑顔を作った。

「な、なんですか!?」
【ツインズ】の2人に見下ろされる形になったカヤは一気に頬を赤くし、挙動不審になっている。

可愛いな……。
今まで会って来た女たちは、みんな自分が可愛いと自負している奴らばかりだった。
自分がどうすれば相手に可愛いと言われるか。
どのような言葉をかければ男が喜ぶか。
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