双子アイドルは俺様暴走族！
☆☆☆

あたしが再び目を覚ましたのは、家の近くまで来てからのことだった。
「丸本ジィジ……もうすぐ家？」
「カヤ様お目覚めですか。そうですもうすぐで到着しますよ」
「そうなんだぁ……」
行きも帰りも眠っていたから距離感がつかめない。

「えっと、家から秋原高校ってどのくらいかかるの？」
「はい。車で３０分ほどでございます」
「車で３０分！？」

あたしは丸本ジィジの言葉に目を丸くする。
ってことは自転車で1時間３０分くらいはかかる。
毎日その時間移動するのは無理。

ということは、電車？
バス？
ヒッチハイク？

競歩……は、ないか。
どうしよう、どうやって毎日通学しよう。
そう考えているとあっという間に家に到着してしまった。

丸本ジィジが先に車を下りて外からドアを開けてくれる。
「あ、あの……」
「はい、どうされました？」
ニッコリと微笑む丸本ジィジ。

明日もお迎えしてくれますか！？
なんて聞けないし……。
そう思ってモジモジしていると、丸本ジィジはあたしの言わんとする事を理解したようでこう言った。

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