双子アイドルは俺様暴走族!
☆☆☆

いつもより遅く家に帰ると、すでに家族全員がそろって夕食の準備も終わっていた。
テーブルにデンッと置かれているフォアグラとキャビアとトリュフ。

まさに、あたしと引き換えにした食材たちが並んでいる。
「ちょっとお母さんどういうことよ!?」
今まさにフォアグラを口に入れようとしていたお母さんが、あたしの言葉に動きを止めた。
「どういうことって、なにが?」
「なにが、じゃないでしょ!? あたし今日いきなり転校させられたんだからね!?」

そう怒鳴り、ドンッとテーブルを叩く。
「今朝その事をカヤに説明しようと思ったのに、あんたさっさと家を出てっちゃうから言えなかったのよ」

お母さんはそう言い、困ったように頬に手を当てて首を傾げた。

「っていうか、なに勝手に人の転校決めているのよ!?」
「あら、ダメだったかしら?」
「ダメに決まっているでしょ!?」

あたしが鼻息荒くそう言っていると、ユズちゃんが「ふぅー」と、息をはき出した。
「カヤ、あんたが間違っているよ」
そして、ユズちゃんはあろうことかそんな事を言い出したのだ。
「な、何を言っているのユズちゃん……」

「あんた【ツインズ】の付き人になったんでしょう!? これは大チャンスなのよ!?」
「チャ……チャンス……?」
真剣にそう言うユズちゃんに、あたしはゴクリと生唾を飲み込む。
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