双子アイドルは俺様暴走族！
「って、なんでいるの！？」
ずざざざっと後ずさりをして丸本ジィジを見る。

「はい。昨晩坊ちゃまよりカヤ様は普段より早く登校し、机を拭くのだと聞いております。ゆえにこの時間にまいらせていただきました」
「はっ！　さようでございますか、では一旦着替えてまいります」

そう言いすすすっと玄関へ戻ろうとした所、丸本ジィジがあたしを止めた。
「その必要はございません」

「……は？」
あたし今パジャマだよ？
パジャマで家でもどうかと思うけれど、パジャマで学校もどうかと思うよ？
「カヤ様には今日から秋原高校の制服を着ていただきます」

「秋原高校の制服……？」
そういえば、あの学校にも制服があるんだった。
女子は白シャツに赤いチェックのリボン、男子は青チェックのネクタイ。

それに紺色のスカートやズボンをはいていたっけ。
「制服はこちらでご用意しておりますので、車内で緒着替えくださいませ」
「車内ってそんなの恥ずかしいじゃない」

着替えるくらいのスペースは十分にある車だけれど、さすがに婚前前の乙女がやる行為ではない。
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