アリス人形
襲ってきたのは、8体の兵士。
しかし、その姿は直視できるものではなかった。
肌は黒く変色し、所々に緑やら赤やら白やらの斑点が目立つ。目は黄色く濁り、中には、目があるべき場所にぽっかりと大きな穴が空いている者もいる。
一言で言うならば、兵は兵でもそれはゾンビ兵だったのだ。
「き、きたあぁぁぁあ!!!!」
やっとの思いで出た亜理珠の声は、何ともマヌケなものだった。
「帽子屋!」
人馬が帽子屋に剣を渡す。
「そうこなくっちゃ!」
帽子屋は剣を握り直すと、もう片方の腕で亜理珠と自分が落ちないようにしっかりと人馬に掴まった。
「まさか…、」
「そのまさかだ、アリス!」
すっかり血の気が引いている亜理珠に笑い掛け、帽子屋は勢い良く剣を振るった。
「護られてるばかりなんてごめんだからな!」
──グシャッ
振るった剣は生々しい音を立て、まず兵士を一体真っ二つにした。
「まだまだ来てるよー!」
亜理珠は半泣き状態で人馬に抱きつく。
「大丈夫よ、アリス。必ず護ってみせるわ…そうでしょ?帽子屋!」
「ああ、チェシャ猫とも約束したしな!お前は俺が護る!」
その言葉は、小さく亜理珠の心を波打たせた。
「我等ハ忠実ナ僕!シャアァァ!!」
「ひぃ!なんか喋ったあああ!!」
しかし、正直それを意識するところでなかったのが本音である。
しかし、その姿は直視できるものではなかった。
肌は黒く変色し、所々に緑やら赤やら白やらの斑点が目立つ。目は黄色く濁り、中には、目があるべき場所にぽっかりと大きな穴が空いている者もいる。
一言で言うならば、兵は兵でもそれはゾンビ兵だったのだ。
「き、きたあぁぁぁあ!!!!」
やっとの思いで出た亜理珠の声は、何ともマヌケなものだった。
「帽子屋!」
人馬が帽子屋に剣を渡す。
「そうこなくっちゃ!」
帽子屋は剣を握り直すと、もう片方の腕で亜理珠と自分が落ちないようにしっかりと人馬に掴まった。
「まさか…、」
「そのまさかだ、アリス!」
すっかり血の気が引いている亜理珠に笑い掛け、帽子屋は勢い良く剣を振るった。
「護られてるばかりなんてごめんだからな!」
──グシャッ
振るった剣は生々しい音を立て、まず兵士を一体真っ二つにした。
「まだまだ来てるよー!」
亜理珠は半泣き状態で人馬に抱きつく。
「大丈夫よ、アリス。必ず護ってみせるわ…そうでしょ?帽子屋!」
「ああ、チェシャ猫とも約束したしな!お前は俺が護る!」
その言葉は、小さく亜理珠の心を波打たせた。
「我等ハ忠実ナ僕!シャアァァ!!」
「ひぃ!なんか喋ったあああ!!」
しかし、正直それを意識するところでなかったのが本音である。