アリス人形
「まぁまぁ。ほぉら、お迎えだよぉ。」
――バサッ
「ぶっ!」
チェシャ猫の言葉と同時に顔に柔らかい感触。辺りが急に暗くなった。
――バサッ
大きな羽音だ。アリスはゆっくりと顔を上げた。
「わあ…!」
アリスが見たもの、それは、上半身が鷹、下半身がライオン、尻尾が蛇という、なんとも奇妙な生物。
それと、帽子屋を重たそうに抱えている浴衣姿の…黄色い羽の生えたおかっぱ頭の少女だった。
「アリス、君が乗っている動物はグリフォン。あの小鳥ちゃんがカナリヤだよぉ。」
グリフォンは無言だったが、浴衣の少女、カナリヤは帽子屋を抱え直し、笑顔でアリスの方を見た。
「カナリヤです!よろしくです!」
「よ、よろしく…。」
帽子屋はシルクハットが飛ばないようにと帽子を抑え、大人しくしている。いや、よく見ると小刻みに震えていた。もしかして?と、アリスが声をかける。
「帽子屋さん…もしかして「こ、高所恐怖症とかそんなんじゃねえからな!うるさいな、黙っとけよ!」
動揺する帽子屋は一通り怒鳴り散らすとまた、静かになった。
「…はーい。」
アリスは静かになるのを見計らい、笑いを抑えて返事をした。
しばらくすると、カナリヤが急に声を上げた。
「つきました!元、公爵夫人のお屋敷です!」
「え?…うわあ!」
――バサッ
「ぶっ!」
チェシャ猫の言葉と同時に顔に柔らかい感触。辺りが急に暗くなった。
――バサッ
大きな羽音だ。アリスはゆっくりと顔を上げた。
「わあ…!」
アリスが見たもの、それは、上半身が鷹、下半身がライオン、尻尾が蛇という、なんとも奇妙な生物。
それと、帽子屋を重たそうに抱えている浴衣姿の…黄色い羽の生えたおかっぱ頭の少女だった。
「アリス、君が乗っている動物はグリフォン。あの小鳥ちゃんがカナリヤだよぉ。」
グリフォンは無言だったが、浴衣の少女、カナリヤは帽子屋を抱え直し、笑顔でアリスの方を見た。
「カナリヤです!よろしくです!」
「よ、よろしく…。」
帽子屋はシルクハットが飛ばないようにと帽子を抑え、大人しくしている。いや、よく見ると小刻みに震えていた。もしかして?と、アリスが声をかける。
「帽子屋さん…もしかして「こ、高所恐怖症とかそんなんじゃねえからな!うるさいな、黙っとけよ!」
動揺する帽子屋は一通り怒鳴り散らすとまた、静かになった。
「…はーい。」
アリスは静かになるのを見計らい、笑いを抑えて返事をした。
しばらくすると、カナリヤが急に声を上げた。
「つきました!元、公爵夫人のお屋敷です!」
「え?…うわあ!」