今日は学校休んで君のところに行くつもり
「おいおい!」
長谷川が眉間にしわを寄せながら静かに声を上げた。
「今まで毎日おまえん家に来てたのかよ!」
「うん。今朝も来たからてっきり今日も休みかと思ってたのに。来てビックリ」
「親はなんて言ってんだよ?」
「親は私よりも先に家出るから知らない。 帰りも遅いし」
「去川の親はなんて言ってんだよ?」
「あっちも知らないみたい。制服着て家に来るから、普通に学校行ってると思ってるんじゃない?」
長谷川はくるくる巻きのノートを肩の上でトントンして、長い溜息をついた。