財閥御曹司は、深窓令嬢に一途な恋情で愛し尽くしたい。




  ***


「そろそろ、お昼ご飯にしない? どうかな?」

「あ、そうですね。少しお腹すいた気がします」


 私は部屋を出てリビングに行くと、御子紫さんがお湯を沸かして麺を茹でていてコンロの隣に専用の包丁とかが放置してあった。


「あの、御子紫さん」

「ん? あ、もしかして蕎麦苦手だった!?」

「いえ、違います……この蕎麦手作りだったり、しますか?」

「うん、打ったの。趣味なんだよね、蕎麦打ち。美味しいよ。あ、めんつゆも昨日から作ったんだ多分美味しいよ」


 蕎麦打ちが趣味って御曹司なのに意外だ。というか、めんつゆも手作り?すごすぎない?

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