財閥御曹司は、深窓令嬢に一途な恋情で愛し尽くしたい。
彼の温もりを感じてドキドキが止まらない。こんな感情、初めてだ……
「好きに決まってる。ずっと、恋焦がれていた愛百合をそんなことで嫌うわけがない。一緒に暮らして、もっともっと好きになった。そばにいてほしい。いや、俺がそばにいたい。許されるなら、いつまでも」
「……っ……」
葵さんは、何も言葉にできない私をそれからぎゅっとまた抱きしめてくれて手を握ってくれた。
彼の手はとても優しい温もりが溢れてこのままずっとこうしていたいとこのまま隣で許されるならずっと一緒にいたいと願いながら私は彼と手を繋ぎ合い、肩と肩が触れる距離で初めて眠った。
「おやすみなさい、葵さん」
「おやすみ。愛百合」
いつものおやすみの挨拶をしただけなのに、幸せで胸が高鳴って仕方がなかった。