財閥御曹司は、深窓令嬢に一途な恋情で愛し尽くしたい。
***
パーティー当日。パーティーは夕方から行われるため、ホテルの控室にいた。
「どう? 愛百合さん」
「すごいです、私じゃないみたい。ありがとうございます」
「こちらこそ。坊ちゃんも惚れ直すわね!」
私は、あのとき選んだ振袖をホテルにチェックインしてから着付けをしてもらっていた。
着付けをしてくれたのは、呉服屋でレースのアームカバーを提案してくださった方で実のところは葵さんの大学時代の親友らしい。
ヘアスタイルもレースを編みこんだ編み下ろしをしてもらいメイクも自然で品よく施された頬紅に一見派手に見えるが白い肌に赤色のリップが上品に大人っぽく映えて見えていて魔法にかかったようだった。