財閥御曹司は、深窓令嬢に一途な恋情で愛し尽くしたい。



「……っ……」

「その顔、めちゃくちゃ可愛い。俺、理性保てるかな」

「り、せい……」

「うん。愛百合のこと抱きたくて抱きたくて仕方ないんだ」


 そう告げると私を持ち上げてベッドに連れて行かれる。ゆっくりと降ろされ、再びキスを落とされた。


「……あの、葵さん」

「え、はい。……なんですか?」

「お風呂入りたいです。汗、かいてしまったので私くさいかも」

「……気にしないで、と言いたいが一旦落ち着くためには必要だよな。うん、入ろう」


 葵さんは頷いて「沸かすから待ってて」と言い、ここから出ていってしまった。



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