財閥御曹司は、深窓令嬢に一途な恋情で愛し尽くしたい。



「――んんっ……ぁ」


 さっきよりも息をするのも忘れてしまうほど激しい口付けをされ、快感に襲われる。彼の唇が触れられるだけで気持ちいい。

 唇が離れると、耳を舐められ媚びるような甘い声が自分から聞こえてきて口を押さえようとするも葵さんに掴まれて阻止されてしまった。


「あ、おいさん……恥ずかしっ」

「可愛いよ。俺がその可愛い声、出させてると思ったら興奮する。その顔もすごく唆られる」

「なっ……ぁん」


 耳元から首筋を舌が這い唇が押し当てられリップ音をさせながら下へと下りていき、鎖骨を舐められた。
 彼の舌が移動するたびに甘い声と吐息が部屋を響く。
 葵さんは私のバスローブのリボン結びしている紐を解くと、スルッと脱がせた。

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