僕、先輩とキスがしたいです。
そろそろキスしましょうよ。と迫ってくる後輩彼氏からのキスを拒んでしまう私。

拒んでいる原因はゆうちゃんの顔面のせい。

ゆうちゃんの顔面がかっこよすぎて、甘々子犬フェイスで、それが眩しすぎて…っ、

どうにも拒んでしまうのだ。

ーーキーンコーンカーンコーン…

チャイムが鳴り響き、
そこでこの攻防は一旦終了になった。


***

「で?結局さっきキスしたの?」

5限終わりの休み時間。

次は音楽。移動教室の為、教科書を持って、私は友達と紗知と廊下を歩いていた。

「しなかった…」

「また!?もうしちゃえばいいのに!」

「だってぇ……っ」

「だって、何よ?」

「………………かっこよすぎるんだもん」

「なんじゃそら」

紗知はこんな彼氏バカの友達()にすっかり呆れ顔だ。

「昼休みは特に凄いよね〜。優斗くんのキスキス攻撃」

「そうなんだよ!」

登下校はいつもゆうちゃんと一緒だけど、昼休みだけなんだよね。キスを迫って追い掛けてくるのは。

なんでだろ?

「じゃあ次、水野ー」

……ん?水野?
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