シテくれないわたしの彼氏~モンスターバトル~
「まったく、意味分からないよ」
「彼氏さんと何にもないって言ってましたけど、今も何もないですか?」
「え、それ言わないとダメ?」
「あるんだ」
「キスくらい。フワッと軽い子どもみたいな。そんなのだよ」
「それこそ、ドキッとしませんか?」
「した、かな」
頭の中がフワッとなって、もっと触れたいと思ったのを思い出していたら、若槻の唇が近づいてきて、私の唇に軽いタッチをしていった。
「じゃあ、そこまで」
フッと息が当たって、くっきりとした瞳が近くにある。
目が合うと笑って、離れていった。私はボケッとしていて、何が起こったのか把握するまでに時間がかかる。
けれど、一応義務として聞いておかなければ、と思った。
「どんなレベルの刺激だった?」
「大好物を食べたときの1口目で、わあって気持ちが広がるみたいな。もっと食べたくなる感じ」
「もっと」
「もっとです」
「脳がビリビリするレベルの興奮にはなってる?」
「もう少し必要っすね。村瀬さんのいう、男の人的要素の興奮なら、まだ足りないです」
意味することが少しだけ分かった。若槻は指の先で、自分の唇を撫でている。私は恥ずかしくなって目をそらした。
「なるほど、参考になったよ」
と答える。
けれど、内心はヤバい!と思っていたので、その日、帰宅後に来た若槻のメッセージにはしばらく既読をつけられなかった。
これは非常に危険なゾーンに踏み込んでしまったのでは?と思ったのだ。
「彼氏さんと何にもないって言ってましたけど、今も何もないですか?」
「え、それ言わないとダメ?」
「あるんだ」
「キスくらい。フワッと軽い子どもみたいな。そんなのだよ」
「それこそ、ドキッとしませんか?」
「した、かな」
頭の中がフワッとなって、もっと触れたいと思ったのを思い出していたら、若槻の唇が近づいてきて、私の唇に軽いタッチをしていった。
「じゃあ、そこまで」
フッと息が当たって、くっきりとした瞳が近くにある。
目が合うと笑って、離れていった。私はボケッとしていて、何が起こったのか把握するまでに時間がかかる。
けれど、一応義務として聞いておかなければ、と思った。
「どんなレベルの刺激だった?」
「大好物を食べたときの1口目で、わあって気持ちが広がるみたいな。もっと食べたくなる感じ」
「もっと」
「もっとです」
「脳がビリビリするレベルの興奮にはなってる?」
「もう少し必要っすね。村瀬さんのいう、男の人的要素の興奮なら、まだ足りないです」
意味することが少しだけ分かった。若槻は指の先で、自分の唇を撫でている。私は恥ずかしくなって目をそらした。
「なるほど、参考になったよ」
と答える。
けれど、内心はヤバい!と思っていたので、その日、帰宅後に来た若槻のメッセージにはしばらく既読をつけられなかった。
これは非常に危険なゾーンに踏み込んでしまったのでは?と思ったのだ。