金髪くんの一途な愛
その時ガタン!と電車が揺れて
「わわっ!ごめ…ん……っ!?」
「!!」
バランスを崩した時
背伸びしてたせいで侑真くんと顔が近くて、ボボッと2人とも顔が赤く染まった。
「ひ…日菜、怪我してないか?」
「あ、だ、大丈夫…」
踵を床につけ、視線の高さが侑真くんの鎖骨あたりに戻る。
び…びっくりした…
き、きき、キスしちゃいそうな距離だった…!!
「しばらくじっとしてもらって…」
「はいぃ…」
恥ずかしくて顔を隠したくて、侑真くんにぴったりとくっついた。
「(そこでじっとしてとは言ってねぇーー!!!)」
いつもこの辺でもう一回大きな揺れが来る。
知ってて次はよろけないように構えていたので、侑真くんにしがみついて私は耐えれた。…んだけど。
「きゃっ」
横にいた女の子がよろけてぶつかってきた。
「すみませんすみませ…っ!
……いたっ…!」
すぐに謝ってきたけど、
ぶつかった時に、侑真くんのリュックのファスナーに女の子の髪が引っかかってしまったみたいで、引っ張られて痛がっていた。
「あ、待って、動かないで」