金髪くんの一途な愛


「今日、明らかに変。
だから、一人にさせたくなかった」

「……」

「……俺と離れたかったんならごめん。
離れたいなら離れたいって言って」


『言ってくれなきゃわかんないから』って声は、不機嫌そうというよりは、不安そうな声だった。

私は離れたくないって意味を込めて、侑真くんの制服の袖をきゅっと握った。


「……久留米さんと、一緒じゃなくてよかったの…?」

「え?いや、日菜の友達だろ?
俺と2人はあっちも気まずいだろ」

「……だって、
久留米さん、侑真くんのこと知ってた」


私より侑真くんとの方が関係が深いはず。


「……うーん…そう言われたけど、俺全然知らないんだよ。
どっかで会ったっけな?」

「………」


本当にわからない、というように頭を掻く侑真くん。


………まさか侑真くんがここまで鈍感だと思わなくて、

そりゃあ今までなーちゃんさんと会えないわけだと思った。


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