金髪くんの一途な愛
あの子に出会った日*Side:侑真
「じゃあ、ここで」
「あぁ」
日菜が降りる駅。
いつもは日菜がすぐに降りて、俺に手を振ってくれるけど
今日は手を繋いでたから、日菜は名残惜しそうにその手を離した。
「ばいばい」
ドアが閉まる時に、いつもみたいに手を振る。
その日菜が、あまりにも悲しそうに笑うから
……やっぱり今日の日菜は、変だと思った。
……なーちゃんの話をしたのが良くなかった?
デートしたいって日菜が言ったのに、俺が勝手に連れてって、勝手に昔話をして……日菜にとっては退屈だったかもしれない。
だけどどうしてだろう…
日菜にはなーちゃんのことを話したいと、知ってもらいたいと思ってしまった。