金髪くんの一途な愛
『…こんなん見ててたのしいかよ』
何を作るでもない行動をじっと見られて、俺も居たたまれなくなる。
その時初めて、ちゃんと女の子の顔を見た。
『うん、たのしい』
目を細め、
にへ、と柔らかく笑う女の子は…すごくかわいかった。
『……やっぱり、いっしょにあそぶ?』
『いいの?』
『そのほうがたのしいなら』
『うんっ!
“とんねる”つくりたい』
俺が一緒に遊ぶことを提案したら、すごくはしゃいでた。
砂場に山を作って、“トンネル”を作るべく2人で穴を掘っていく。
俺が掘り進めてると、反対側から掘り進めていく女の子。
そして真ん中で貫通して、女の子の手が触れた。
『……っ!』
『とんねるできたー!』
無邪気に笑う彼女は、まるで、初めて遊びを覚えたのかってくらい喜んでた。