金髪くんの一途な愛
別れの言葉


「……ゴホッゴホッ」

「38度……これは学校休みね」


翌朝起きると、体が重すぎて動けなかった。

熱あるし……私昨日なにかしたっけ?

あぁ……なんか色々考えすぎて長風呂したっけ…あと髪乾かさずに寝たかも…。

あぁでも……侑真くんと顔合わせにくかったし、ちょうどいいや…。









午前中に病院に行って、薬をもらって帰ってきた。

ただの風邪で、寝ていれば大丈夫そう。

自室に戻ってベッドに入ったら、お母さんが部屋の外から顔を覗かせた。


「日菜、お母さん今日お友達とお茶行く約束してて…」


なにかと思ったら、お母さんが申し訳なさそうにそう言った。


「いいよ、行ってきなよ。……ゴホッ。
私はおとなしく寝てるから大丈夫…」

「約束断ろうと思ったけど、日菜も高校生だし断るほどでもないだろうってお父さんが…。
だから、お父さんが家に居てくれるって」

「え…
今日外で打ち合わせって言ってなかった…?」

「相手の人にうちに来てもらうって。
だから少し騒がしくなるかもしれないけど…」

「……仕事なら仕方ない…」


< 139 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop