金髪くんの一途な愛
別れの言葉
「……ゴホッゴホッ」
「38度……これは学校休みね」
翌朝起きると、体が重すぎて動けなかった。
熱あるし……私昨日なにかしたっけ?
あぁ……なんか色々考えすぎて長風呂したっけ…あと髪乾かさずに寝たかも…。
あぁでも……侑真くんと顔合わせにくかったし、ちょうどいいや…。
*
午前中に病院に行って、薬をもらって帰ってきた。
ただの風邪で、寝ていれば大丈夫そう。
自室に戻ってベッドに入ったら、お母さんが部屋の外から顔を覗かせた。
「日菜、お母さん今日お友達とお茶行く約束してて…」
なにかと思ったら、お母さんが申し訳なさそうにそう言った。
「いいよ、行ってきなよ。……ゴホッ。
私はおとなしく寝てるから大丈夫…」
「約束断ろうと思ったけど、日菜も高校生だし断るほどでもないだろうってお父さんが…。
だから、お父さんが家に居てくれるって」
「え…
今日外で打ち合わせって言ってなかった…?」
「相手の人にうちに来てもらうって。
だから少し騒がしくなるかもしれないけど…」
「……仕事なら仕方ない…」