金髪くんの一途な愛


「お父さんも仕事があるでしょ?
私に構ってくれなくていいの」


『着替えてくるね』と、お父さんから逃げるようにリビングを出た。


「もう、あんまり構うと嫌われるよ?」

「……今まで一緒にいられなかった反動なんだ。
構いたいと思ってはいけないか?」

「一緒に住んでなかったけど、お父さんは日菜のこと大事にしてたでしょ?
そんなに構わなくたって、日菜にお父さんの愛情は伝わってるわよ」


すぐに部屋に行かなかった私は、リビングから聞こえてくる両親の会話を廊下でしっかり聞いてしまった。


……うん。お父さんの愛情は昔からちゃんと伝わってる。

だからこそ私は、お父さんにだって好きに生きてほしいし。


もう私のことを過度に気にする必要はないのに…。


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