金髪くんの一途な愛
「あー蓮司さんもなにやってんすかぁ」
美宙くんが呆れた様子でお父さんのほうの面倒を見てる。
「ひ…日菜?
金髪の男と付き合うような子になってしまったのかい…?」
「……本当に付き合ってないよ」
……付き合ってるけど、これは愛のあるお付き合いじゃないし
……もうすぐ終わってしまうから。
「……日菜。
お父さんは、日菜が本当に好きな人なら応援するよ。
……本当は、美宙みたいに信用できる男がいいけどなぁ」
「……お父さん…」
「……だけどもう、俺のせいで日菜を泣かせたくないからなぁ…。
……あれだけは今でも後悔してるからなぁ」
「………あれ?」
……って、なんのことだろう?
「……いいんだ。思い出したくない過去だろう。
日菜、これからは幸せに生きるんだよ」
ポンポンと頭を撫でられる。
お父さんの言ってることはよくわからなかったけど…
幸せに生きる…なんて、ちょっとまだ無理そうだなと思った。