金髪くんの一途な愛


お父さんには困ったものだと思いながら、

部屋に戻って、明日の準備をしておこうとカバンを開けたとき、畳んでおいたタオルに気付いた。


「明日返すんだった…!
洗濯しなきゃ!」


バタバタと大きな足音をたててタオルを持って脱衣所に向かう。

おかげでお父さんとお母さんが何事かと脱衣所にやってきた。


「えと…洗濯したくて。
タオルと一緒に洗ってもいいようなものある?」


スポーツタオル1枚で洗濯機をまわすのももったいないから、何かないかとお母さんたちに聞いたら

『あるよ』と言ったお母さんがパタパタとスリッパの音をたてて脱衣所を離れ、そしてすぐに戻ってきた。


「お父さんが外出するときに使ったタオル。
この人使ってもちっとも洗濯機に入れないからどんどん溜まっていくのよね」

「その辺はまだ3日は使える…!」

「いい機会だから洗濯しなさい」


お母さんに怒られるお父さん。

しゅん、と肩を落としたお父さんを横目に、私はクスッと笑った。


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