金髪くんの一途な愛
黒夏のほうが騒がしくて、あっちも今昼休みみたい。
今なら連絡してもいいかと思って、侑真くんに『電話してもいい?』とメッセージを送ったら
侑真くんのほうから電話がかかってきた。
「ちょっと、電話してくる」
「いってら」
教室を出て、人気がない階段のほうへ向かい、そこで電話にでた。
「もしもし」
『もしもし、日菜?
ごめん、急に連絡くれたから、嬉しくて今かけちゃった』
「……うん、えっと…」
話し合わなきゃ、と思うけど、
どう、切り出せば…
『……日菜、あのさ、
会って話がしたいんだけど
放課後、あいてる?』
困ってたら、侑真くんの方から誘ってくれて。
「うん。私も、話がある」
曖昧な言葉だったから伝わらなかったんだろう。
ちゃんと、侑真くんに別れの言葉を言うんだ。