金髪くんの一途な愛


「……えっと…
今はまだ、俺自身の気持ちがわかんなくて。
だから、はっきりするまで待っててほしくて…
それまでは、別れたくないんだけど…」


侑真くんは

最初から残酷だなって思ってたけど



最後まで残酷だね。


「侑真くんは
私がなんでも『いいよ』って言う都合の良い女だと思ってる?」

「そんなことは…!」

「……付き合っていく中で、
本当に私が侑真くんのこと『全く好きになってない』と、思ってる…?」


侑真くんに、嫌悪にも似た視線を向ける。

本当に……最低だった。

付き合おうなんて提案、最初からしなきゃよかったんだ。


「日、菜……」

「自分の気持ちがわかんないから私をキープして、
どうせ後で捨てるんでしょ…っ?
どっち選ぶかわかんないとか言って期待させても、
どうせ侑真くんは久留米さんを選ぶよ!!」


侑真くんにとってなーちゃんがどれだけ大きい存在か、もうわかった。

もし仮に私を選んでも、そんなの一時の迷いで、絶対後悔するよ。

ズルズルと、絶対に進展しない関係が続くなんて、私は嫌だ。


< 157 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop