金髪くんの一途な愛


俺だって

春白の子と不釣り合いとか、知らない人間に言われたらキレるし。


「……僕もね、娘が好きならそれでもいいと思う。
だが、ここ1週間、娘の元気がなくてね」

「…なんか、あったんですか?」

「わからない。言わないからね、あの子は。
その金髪の男が要因の1つかと、勝手に考えてるんだ」

「……」

「それでも、否定はしたくないんだけどね…
娘が好きな相手なら…いいと思う」

「親って、難しいっすよね…」


俺が小さい頃も

構ってくれなくて心配かけて

その時、親ってどんな気持ちだったんだろ。

構ってほしいのに、構ってほしくない時もあって、

なんでも言うこと聞いてくれるばっかりもうざったくて。

親も、大変だよな…。


「俺、昔家出みたいなことしたことあって。
構ってくれないことに拗ねて出てったんですよね。
子どもって、思ってる以上に親のこと大事なんすよね。もちろん、うざったいときもあるけど。
だから自分の好きなもの、親に否定されるって俺は結構傷付くかな」

「……そういうものだろうか…」

「俺は、ですけどね。
女の子の気持ちは……わかんないですけど」


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