金髪くんの一途な愛


また会おうと約束をした。

次の日も、その次の日も彼女は来なかった。

来なかったんじゃない。来れなかったんだ。


やっぱりなーちゃんは…俺を嫌ってたわけじゃなかった。

嫌われてると思ってたから、本心で好意を寄せてくれてるのか不安だったけど

久留米さんは、ずっと俺を好きでいたんだ。


「あの、
娘さんがその男の子のこと、なんて呼んでたかわかりますか?」

「?
えーっと…たしか、『ゆーくん』って呼んでたかな」

「やっぱり…!」

「え……?なんで知ってるんだい?
もしかしてキミ…」

「俺がその、『ゆーくん』です」


自分を指さして男性に伝えたら

男性はびっくりして、えっ!!と俺を指さした。


「じゃ、じゃあ、
あの時、この蓮華の花をくれた子なのか!?」


男性はさっき店の前で落としてた栞を取り出す。

その栞は、蓮華の花を押し花にして作られていた。


「これをあの時渡した花で作ったのかは俺はわかんないですけど…、
別れ際に蓮華の花を渡したのはたしかです」

「そうなのか…キミが…」


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