金髪くんの一途な愛


じゃあ俺は久留米さんと付き合うことを歓迎されてるのか?

……でも、何故だろう。

久留米さんと付き合うことは間違ってる気がする。


「しかし、キミが『ゆーくん』であるということは、やはり娘と付き合ってほしくはない」

「え……どうして…」

「せっかく娘が、一番つらかったことを忘れられたのに、
思い出させるようなことをしてほしくないからだ」

「……」


だってそれは、嫌いになったわけじゃないってわかれば、問題ないじゃないか。


……今好き合っていても、許されないことなのか…?


「俺が『ゆーくん』であることがバレたら、
また傷付けてしまうから…?」

「はい」

「そう……ですか…」


じゃあ久留米さんは今、俺になにを求めて…?

……いや、久留米さんは俺を知ってた。

もしかして……思い違いをしてる…?


「……あの、あなたの言い分はわかりました。
1つ、聞いていいですか?」

「なにかな?」

「娘さんの名前、なんですか?」


もし俺が、勘違いをしてるのなら。



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