金髪くんの一途な愛
「……侑真くん、本当に女の子にモテすぎて苦労してたんだなって思うよ…」
「厄介なのに好かれがちだったからなー」
「……私も厄介?」
私が自分を指さして侑真くんに聞いたら
「……そうだな。超厄介」
侑真くんがそう言うから、
ちょっとショックで、拗ねてうつむくと。
「ずっと俺の心掴んで
今も昔も、一瞬でオトしてくるし。
日菜の言うことは全部聞いてあげたいと思っちゃうし。厄介でしょ。誰よりも」
「……じゃあ、私も侑真くんが一番厄介だ」
「……両想いって受け取っていいの?」
「うん」
侑真くんの指が、私の指に触れる。
そして一本ずつ、ゆっくり絡み合っていく。
「……ゆーくんが侑真くんでよかった」
「俺も、なーちゃんが日菜でよかった」
もうすれ違わないように、離れないように、ぎゅっと強く手を握る。
ジンクスのための花火だと思っていたけど、
二人で眺める花火は、まるで私達を祝福してくれてるみたいに思えた。