金髪くんの一途な愛


「だから自由したくて黒夏入った人多いと思うからさ。女子苦手とかそういうんじゃないんだ」


春白の女子は黒夏の男子は苦手だと思うけど(私含め)、黒夏の男子はあんまりこっちを嫌ってるわけじゃないんだ?


「そうなんだ。
じゃあ、仲良くなりたいね」

「え、鈴原はもう俺と仲良いじゃん」

「私たちから、もっと交流が増えたらいいねってこと」

「俺は他人なんてどうでもいいけどなー」


意外と冷たいのね…。

リュックを下ろさず背負ったまま、器用にリュックからペットボトルを取り出して紅茶を飲む佐々木くん。

ペットボトルにはミルクティーと書かれていた。


「佐々木くんミルクティー好きなの?」

「え?あー、うん。
昔からよく飲んでる」

「へーそうなんだ。
私も好きだよ、ミルクティー」


お父さんがミルクティー苦手で、職場でもらったってよくうちに持ってきてたなぁ。

小さい頃は紅茶が苦手だったけど、

たまーにお父さんに会えるときが嬉しくて、頑張って飲んでた。お父さんに喜んでほしかったから。


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