金髪くんの一途な愛



『ダメだ。
危ないからすぐに帰ってきなさい』


休み時間に、人気のないところでお父さんに電話したらすぐに拒否られた。


「なんで?
友達だよ?」

『男の子だろう?ダメだ』

「女の子ですー」

『男の子もいるんだろう?ダメだ』


いねーっつーの!


「私が誰と遊んでも私の勝手じゃん」

『やっぱり男がいるのか!
パパは絶対許しませんよ!!』

「あーーもううるさい。
とにかく遊ぶから!遅くなるから!じゃあね!」


一方的に報告して電話を切った。

まぁお父さんならお母さんが説得してくれるだろうし、大丈夫だろう。


教室に戻ったら、みくるに心配そうな顔をされた。


「どうだった…?」

「遅くなるって連絡はしたから大丈夫」

「……怒ってた?」


多少…。

でも、お父さんが怒ってたって言ったら、みくるに申し訳ない。


「ううん、怒ってなかったよ」

「ならいいけど…」


たぶん、男の子がいたらダメなだけで…みくるなら大丈夫。

さっきは面倒でお父さんに男の子もいるって誤解されてそうだけど

あとから本当に女の子だけって説明しておけばお父さんも気分良くなるはず。



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