金髪くんの一途な愛
*
授業が終わって、みくると一緒に教室を出る。
「どこ行く?
あたし徒歩だから駅と真逆で、駅の方行ったことないんだよね」
「じゃあ駅の近くにショッピングモールがあるから、そこ行ってみる?」
「いいね、行こ行こ!」
みくると並んで、駅の方に行こうと外に出たら、
校門に誰か外部の人が立っていて、女の子たちがみんな避けて校門を通り過ぎていく。
「……誰か待ってるのかな?」
「………」
みくるの質問に、嫌な予感がする私。
近付いていくとわかる。立っている人はサングラスに黒いマスクという怪しすぎる姿。
みくるも警戒心むき出し…だが、
私は察した。だからみくるの影に隠れるようにして歩いたんだけど…
「日菜!」
「……(バレた!)」
私に気付いた、その見た目が不審者すぎる男は、バッと両手を広げて私に近付いてくる。
「日菜〜!!」
私に抱きつく体勢だった…はずだが。
その腕をガッと掴まれ腹に一発パンチ。
そしてそのまま見事な一本背負いを、みくるが男にお見舞いしていた。