金髪くんの一途な愛






授業が終わって、みくると一緒に教室を出る。


「どこ行く?
あたし徒歩だから駅と真逆で、駅の方行ったことないんだよね」

「じゃあ駅の近くにショッピングモールがあるから、そこ行ってみる?」

「いいね、行こ行こ!」


みくると並んで、駅の方に行こうと外に出たら、

校門に誰か外部の人が立っていて、女の子たちがみんな避けて校門を通り過ぎていく。


「……誰か待ってるのかな?」

「………」


みくるの質問に、嫌な予感がする私。

近付いていくとわかる。立っている人はサングラスに黒いマスクという怪しすぎる姿。

みくるも警戒心むき出し…だが、

私は察した。だからみくるの影に隠れるようにして歩いたんだけど…


「日菜!」

「……(バレた!)」


私に気付いた、その見た目が不審者すぎる男は、バッと両手を広げて私に近付いてくる。


「日菜〜!!」


私に抱きつく体勢だった…はずだが。


その腕をガッと掴まれ腹に一発パンチ。

そしてそのまま見事な一本背負いを、みくるが男にお見舞いしていた。


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