金髪くんの一途な愛
「……あっ!
さっきめっちゃゲーセンで取ってきたぬいぐるみ!
好きなのあげる!てか、もらって!?」
英二さん、もう完全にみくるしか見えてない。そして持っていたぬいぐるみをアピールしてる。
あちゃー…みくる、これからずっと英二さんに絡まれちゃいそう…。
「おー。英二、完全にロックオンしちゃったな」
「あはは…」
「鈴原の友達?」
「うん。
杉原みくるっていうの」
「杉原…鈴原と似てんな」
出席番号も前後だし、たしかに似てるな。
「鈴原の友達か。
じゃあ安心だな」
「え?」
「鈴原の友達ってことはいい子だろ。
英二って女運なくてさ、
英二が好きになるやつってだいたい俺に告白してくんのね」
「え゛」
佐々木くんが腕を組みながら、渋い顔して言う。
「……修羅場じゃん…」
それでよく、友達でいられるな…。
「そういうやつって男のこと飾りとしか思ってねーの。
英二の良いところ、1つもわかろうとしなかった女ばっかりだから。誰とも付き合ったことない」
「……友達想いなんだね」
「英二は俺のこと恨んでるかもだけどな」