金髪くんの一途な愛



電車を降りて学校へ向かっている途中で、

タオルが入った紙袋を佐々木くんに返した。


「わざわざ洗濯してくれなくてもよかったのに」

「それはさすがに…!」


もしかしたら私の胃液がついてる可能性だってあったんだよ…洗濯はするよ。


「ん?なんか入ってる」


紙袋の中身を確認する佐々木くんが、タオル以外に入っていたものに気付いた。


「それは一応、お礼の手紙というか…
だから、後で読んで」

「了解〜」

「あとお菓子!
好きなの2つ選んで」


何が好きかわからなくて

とりあえず持ってきた4種類見せたら


「じゃあ…バームクーヘンと焼きドーナツ」


佐々木くんはわりと大きめの2つを持っていきました。


「バームクーヘンと焼きドーナツ好きなの?」

「好きだよ。
残り2つのフィナンシェとマドレーヌも好き」

「即決だった気がするけど」

「迷ったよ?
けど俺は決断が早いのー」


『これ今日のおやつに食べるわ』と、佐々木くんは嬉しそうにお菓子2つを自分のカバンに入れた。


……佐々木くんはお菓子系は何でも好き。

今後もなにかお礼とかすることがあったら、美味しいお菓子が売ってるお店リサーチしとこ。


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