金髪くんの一途な愛
「でも今日も遊びに連れまわしたらさすがに怒らない?」
「大丈夫、怒らないから」
ていうか怒らせない。
昨日だってお父さんが友達との時間邪魔してきたんだから。なにか言われたら絶対言い返す。
「遅くなりそうなら途中で帰っていいからね」
「うん、わかった」
佐々木くんもいるなら、時間とかは気にしてくれそう。
……って、もしかして私、佐々木くんのこと信頼しすぎ?
「……あ。
アイツもう外で待ってるって」
みくるがスマホのメッセージを確認して、
急いで帰る支度を済ませて教室を出た。
校舎を出て校門に近付くと、
春白の生徒が10人くらい、一箇所に集まってて。
その中心に金色の髪が見えたから、すぐにわかった。
「……あれ、絶対ナンパされてない?」
「そうかも」
おそらく佐々木くんと英二さんのまわりに女子が集ってる…。