金髪くんの一途な愛
「見た目は派手だけど、いい人だよ」
こっそり返したら
佐々木くんが強めに「あの!」と声をかけてくる。
……なんか今日、声のボリュームどうした?
またびっくりしちゃったよ…。
「……あ…わり。
えっと、鈴原の父親の仕事仲間なのに、
鈴原と親しい関係なんすか?」
佐々木くんが美宙くんに話しかけると、
美宙くんは警戒心を向けつつ話した。
「親しいとは思うよ。
日菜嬢が赤ちゃんの時から知ってるし」
「赤ちゃん…」
「いや、赤ちゃんの頃は私が美宙くんのこと知らないから」
たしかに美宙くんは私が生まれたときから知ってたらしいけど…その時の記憶は私にはさっぱりありません。
「……えっと…
鈴原的にはどうなの?
赤ちゃんのときは記憶ないんだよな?」
「その時の記憶はないけど、
幼稚園の頃は遊んでくれた記憶あるから、親しいとは思ってるよ」