金髪くんの一途な愛

「……鈴原」

「ん？」

「さっきのは、幼なじみってこと？」


佐々木くんが首を傾げる。


……幼なじみ…といえば、そういうことだよね。

今会ったの、１０年ぶりくらいだけど。


「そうだね。幼なじみになるのかな」

「……“蓮司さん”って誰？」

「私のお父さん」

「……（家族ぐるみ…）」


佐々木くんの顔がまた険しくなる。

……なんかまずいこと言っちゃったかな…。


なんだか佐々木くんに声をかけづらくておろおろしてたら

そんな空気などお構いなしに、佐々木くんの背中をバシーン！と叩く人が。


「侑真ぁ〜。なーに落ち込んでんだよ」

「は？落ち込んでねーし」

「幼なじみの一人や二人、誰にでもいるだろ。
な？日菜ちゃん」


話を聞いてたらしい英二さんが、私に同意を求めながらまたバシバシと佐々木くんの背中を叩いてる。

佐々木くん…背中痛そう；