金髪くんの一途な愛


「だーっ!英二叩くな!痛え!!」

「じゃあ辛気くさい顔しないでくださいー。
今からみんなで遊びに行くのに、テンション下がるだろうが」

「……」


英二さんがポコ、と軽く拳で小突くと、

佐々木くんが私の方を見て


「ごめんなさい」


何に対しての『ごめん』なのかよくわからなかったけど、佐々木くんは私に頭を下げた。

そしてすぐに頭をあげて、ニッと笑った。


「じゃあ遊びに行こうか。
どっか行きたいとこある?」


すぐにいつもの感じに戻って、首を傾げて聞いてくる。

……さっきのはなんだったのか?

急に話に入ってきたり、大きな声で遮ったり…佐々木くんらしくなかった。

でも元に戻ったならいいか。


「…えっと…、あっ、みくるは?
どこか行きたいとこある?」


元はと言えば遊びに誘われたのはみくるだし、

少し離れたところにいたみくるに聞いたら。


「あたしはべつにどこでもいいよ。
日菜が行きたいとこでいい」


そう返ってきて、

佐々木くんと英二さんがじっと私の返事を待ってるから、うーんと腕を組んで考えた。

それで出た答えは。


「あっ。
ゲームセンター行きたい!」


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