金髪くんの一途な愛
英二さんがみくるを後ろからハグして動かなかったので、私は前にいたまま、
『3!2!1!』
隣でまだ揉めてる2人を横目にピースして待ってたら
───ぎゅっ。
「へっ!?」
突然後ろから抱きしめられて、びっくりした表情でシャッターが切られた。
「い、いいいま絶対変な顔…!」
「ふふっ」
「……佐々木くん〜!!」
後ろからハグしてきた張本人の佐々木くんは、おかしそうにクスクス笑ってる。
「なにそっちだけイチャついてんだよー」
「そーだそーだ」
さっきまで揉めてたみくると英二さんも仲良くからかってくるし…!
「佐々木くんが意地悪してきた…!!」
「お手本どおりにしただけじゃん」
「そうだけど…!」
言ってくれればいいのにいきなりするから…!!
「……私っ、外出る!」
ぶわっと顔に熱が集まって、狭い空間では熱りが冷めなくて一旦プリ機の外へ出た。
どうせ英二さんがみくると撮りたいだろうから、ちょうどいいや。