金髪くんの一途な愛
両手で頬を触ると、手がひんやりしてるように感じる。
手が冷えてるわけじゃないのに、顔が熱いせいだ。
早く冷まさなきゃ、とパタパタと手で顔を扇いだら。
「鈴原」
「ひっ!」
落ち着こうとしてたのに
落ち着かない原因がやってきた。
「さ…佐々木くん…」
いきなり出ていくから不自然だったんだろう。明らかに照れてしまったし。
佐々木くんはさぞ面白かっただろうな…。気もないくせにハグしてきて、私の反応見て笑って…
今も一人で焦ってる私を見てきっと面白がって…
「……ごめん」
「……え?」
「意地悪とか、
そんなつもりでやったわけじゃねーから」
『からかったみたいになって、ごめん』と言うと、佐々木くんはまたプリ機の中に入った。
……私も、気にしてますって空気出しすぎちゃってたかな…?
佐々木くんは楽しませようとノリでやってくれただけなのに、気まずい思いさせちゃったかも…
ごめんね…。