金髪くんの一途な愛
そう説明すると、
まわりの人たちが冷ややかな目で女子高生を見た。
「……か、
勘違いさせるようなことするほうが悪いのよ!」
この空気に耐えられなかったのか、女子高生は駅に着くとそそくさと降りていった。
……はぁ〜…緊張した…。
まじで電車通学やめたほうがいい気がしてくるくらい心が休まらないよ…。
はぁ……とため息を漏らすと
『ねぇ』と女子高生と言い合いしていた男の子が話しかけてきた。
……さっき、見て見ぬふりができなかったのは
「助けてくれてありがと」
「……いえ」
座っていた男の子が、今朝私を助けてくれた金髪男子だったからだ。
「……って、よく見たら今朝の」
「あ……そうです。
ホームでゲロりそうになってた…」
「いや言わなくてもわかってるって」
クス、と男の子は目を細めて笑う。
そんな顔も、綺麗だと思った。