金髪くんの一途な愛
「はい、どーぞ」
「ありがと…」
「……もしかして、自分で取りたかった?」
私が浮かない顔をしてたからか、佐々木くんは『出過ぎた真似を…』と頭を下げる。
「ううん、違うよ!
私は本当に下手だなぁって思ってただけ」
「そっか」
「でも、マスコットは1つでよかったから…
1つは佐々木くんにあげる」
って、もとはといえば佐々木くんのお金なんだけど…。
「もらっていいなら、
白猫の方もらう」
「うん」
クリクリの目の白猫のマスコットを見て、佐々木くんはフッと笑った。
「これも鈴原に似てんな」
「えっ、そう?」
「愛らしい」
佐々木くんがあまりにもサラッと言うからスルーしそうになったんだけど
……『愛らしい』って言った?
それが、私に似てると…?