金髪くんの一途な愛
「あー…
この茶トラちゃんは佐々木くんに似てるよね」
聞き間違いだったかもしれないし、合ってたとしても深い意味はないと思って話を逸らす。
実際この茶トラちゃんは、佐々木くんに似てるなと思って取りたかったし。
「えー俺こんな糸目?
目は大きい方だと思うんだけど?」
「笑ったとき、似てる」
「じゃあみんな似てるだろ〜。
笑ったらみんな目細くなるじゃん」
「あと毛の色とか。明るいし」
「それは否定しない」
佐々木くんは金髪だから、茶トラちゃんより明るいけど。
なんとなく似てるなーって思った。
「あ、そういえばそろそろプリできるって。
それで鈴原探してきてって言われてたんだった」
佐々木くんがここに来たのは私を探してたからみたいで、
2人でプリ機のある方へ向かう。
私は猫のマスコットを落とさないように、両手で大事に抱えた。