美魔男の完璧な仕事に心が溺れる


 優也は口角を上げていつもより優しい笑顔を見せている。優也がこういう顔をする時は、沙羅の事を気に入っている証拠だ。翔はそう思うだけで、何だかムカついてくる。

「沙羅ちゃん、翔は優しくしてくれてる?」

「あ、はい。すごくよくしてもらっています」

 沙羅はそう言って翔の方を見た。翔は優也がいるせいか、ちょっとそっけなくしてしまう。

「沙羅ちゃん、僕がいうのもなんだけど、翔は仕事においては完璧な男だから安心していいからね。
 でも、もし、それ以外の事で困った事があったら、すぐに事務所の方に連絡をしてほしい。
 その時は担当を替えるから」

 沙羅は驚いたように優也を見て、また翔の方を見た。翔はそんな沙羅に大丈夫と優しく目配せをする。そして、そんな翔の一つ一つの行動を優也は楽しそうに見ていた。

「あ、はい、いや、全然、平気です。
 翔は仕事にも仕事以外にも何も問題はない。大丈夫です…」


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