美魔男の完璧な仕事に心が溺れる
「ある日、突然、沙羅ちゃんとはもう遊ぶなって父さんに言われた。
その日も沙羅ちゃんのおばあちゃん家に沙羅ちゃんを呼びに行ったら、ボディガードみたいな男の人に門の前でTシャツの襟もとを掴まれて、帰れって言われた。
訳が分からなかったよ… まだ七歳の子供には全く理解できなかった」
沙羅はもう目に涙を溜めている。そんな沙羅はきっと自分を責めているに違いない。
「沙羅の家の人が… たぶん、お父さんだと思う。
俺の事を調べ上げたんだ。たまに俺の事を迎えに来る父さんを見て、悪い奴だとレッテルを貼った。
確かに俺の父さんは昔は悪い事もやってたけど、その頃は家族で田舎に引っ込んで、父さんは知り合いの人に農業を習って真面目に働いてた。
母さんも家の近くのスーパーでパートをしながら、家族三人、質素に幸せに暮らしてた」
すると、七海が翔にタブレットを差し出した。
「時期はいつかは書いてないけど、ここ見て」
翔はその画面を見て愕然とした。龍也の母親の死因は自殺だった。翔はすぐにマイクをオンにする。