美魔男の完璧な仕事に心が溺れる
すると、今度は七海からメッセージではなく、着信が入った。翔はその着信音に心が萎える。でも、七海からの情報は知りたい。翔は不機嫌な声のまま電話に出た。
「メッセージでよかったんだけど」
電話の先で七海が笑っているのが分かる。いや、七海だけじゃない。仁か、修練か?七海はオフィスからかけているに違いない。
「翔、その沙羅ちゃんの情報なんだけど。
あ、でもその前に、沙羅ちゃん、近くにいる?」
翔はイラつきがマックスにきている。
「いないよ。それより早くして。どういう事が分かった?」
七海の鼻息で楽しそうなのが分かる。隣で誰かが「翔、やばいんじゃないか~」なんて叫んでいるのが聞こえた。
っていうか、男子校の昼休みじゃないんだから、本当、面倒くさすぎる。
「沙羅ちゃんって、あまりSNSに自分からの投稿ってしてないんだよね。
でも、友達だったり関係者だったり、学校他色々、検索したら、とにかくいい子みたいだね。
皆、沙羅ちゃんの事、大好き的な投稿ばかり。
翔、もしかして、沙羅ちゃんとお花畑の世界に突入した?
それならそれで、みんなで乾杯してあげるから、ちゃんと教えてよ」